Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
中村 詔司; 遠藤 駿典; 木村 敦; 芝原 雄司*
KURNS Progress Report 2020, P. 94, 2021/08
マイナーアクチノイド核種の一つであるNpの熱中性子捕獲断面積の精度向上のために照射実験を行った。京都大学研究用原子炉(KUR)の黒鉛照射設備を用いて、放射化法にて行った。950BqのNp試料、及び中性子束モニタとして、Au/Al合金線, Co, Sc, Mo, Ta箔のセットを一緒に、黒鉛照射設備にて、30分照射した。中性子束モニタの反応率を、Westcott's Conventionに基づき解析して、照射場が良く熱化されていることを確認した。Np試料の量は、放射平衡の関係にあるPaのガンマ線収量から求めた。Np(n,)の反応率は、試料量と生成されたNpからのガンマ線の収量から求めた。Npの反応率を熱中性子束で割り込むことで、熱中性子捕獲断面積を導出する。
Martel, L.*; Hen, A.*; 徳永 陽; Kinnart, F.*; Magnani, N.*; Colineau, E.*; Griveau, J.-C.*; Caciuffo, R.*
Physical Review B, 98(1), p.014410_1 - 014410_8, 2018/07
被引用回数:5 パーセンタイル:25.82(Materials Science, Multidisciplinary)UNpO混晶系化合物の磁気,電子状態を磁化,比熱,核磁気共鳴,メスバウアーの各手法を用いて行った。同化合物はT=17Kで反強磁性に転移する。異なる測定手法を複合的に用いることで、(1)空間的に変調した磁気モーメント、(2)微小なNpモーメントの出現、7.4Kでの比熱の異常などが明らかになった。本結果をもとにUOとNpOの特性について議論する。
伴 康俊; 宝徳 忍; 筒井 菜緒; 津幡 靖宏; 松村 達郎
Solvent Extraction and Ion Exchange, 34(1), p.37 - 47, 2016/01
被引用回数:9 パーセンタイル:29.47(Chemistry, Multidisciplinary)-ジ(2-エチルヘキシル)-2,2-ジメチルプロパンアミド(DEHDMPA)及び-ジ(2-エチルヘキシル)ブタンアミド(DEHBA)のNp(V)及びNp(VI)に対する抽出特性の硝酸イオン濃度依存性をバッチ法にて調査した。DEHDMPA及びDEHBAのNp(VI)に対する分配比は硝酸イオン濃度が3mol/Lより高い条件において1を上回った。Np(V)はDEHDMPA及びDEHBAにほとんど抽出されず、それぞれの抽出剤が示した分配比の最大値は0.4及び0.2であった。連続抽出プロセスにおけるNpの挙動を把握するため、DEHDMPA及びDEHBAのそれぞれを抽出剤に用いた2サイクルプロセスの試験を行った。フィード液中のNpのUフラクション及びU-Puフラクションへの回収率は63.7%及び29.1%であり、第1サイクル試験の終了後にNp(V)からNp(IV)あるいはNp(VI)への原子価変化の進行を示唆する結果を得た。UのUフラクションへの回収率は99.9%、PuのU-Puフラクションへの回収率は99.8%であり、U及びPuの回収率に対するNpの悪影響は見られなかった。
藤井 俊行*; 上原 章寛*; 北辻 章浩; 山名 元*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(1), p.1015 - 1020, 2015/01
被引用回数:6 パーセンタイル:45.92(Chemistry, Analytical)塩化物溶液中のUOの対称振動について、ラマン分光法及び第一原理計算により調べた。溶媒中のCl濃度の増加に従い、実験で観測した振動数は減少した。これは、UOの赤道面にある水和水分子がCl-イオンによって置き換わるためである。計算結果もこれと一致した。この理論を水和Np(VI)及び塩化物錯体に当てはめて計算したところ、ネプツニルイオンの振動数はラマンシフトの報告値と合っていた。
加藤 千明; 本岡 隆文; 沼田 正美; 遠藤 慎也; 山本 正弘
Structural Materials for Innovative Nuclear Systems (SMINS), p.439 - 447, 2008/07
第4世代原子炉のような、革新的原子力システムにおいて材料の劣化や腐食は主要なトピックスである。現在並びに次世代再処理システムにおける核燃料再処理施設の 腐食問題も重要である。このプロセスにおいては使用済み燃料の溶解やU, Puの分離のために硝酸を使用する。硝酸は高い腐食性を持ち、TRUやFPであるPuやNp等の酸化性イオンが存在すると腐食性が高まることが知られている。次世代再処理システムにおいては、これらTRUやFPが使用済み燃料により多く存在することになり、より腐食性が高まるものと考えられる。本研究では極低炭素鋼ステンレスであるSUS304ULCの腐食に関するNpイオンの腐食影響を検討した。その結果、沸騰硝酸中にNpイオンが存在するとSUS304ULC鋼の粒界腐食を促進することが明らかとなった。さらに。コバルト60線源を用いた線の影響についても検討した。その結果、Npイオンが存在することで生じる腐食加速は線によって腐食速度が低減することが明らかとなった。
田中 忠夫; 向井 雅之; 中山 真一
Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 6 Pages, 2005/10
再処理施設等から発生するTRU廃棄物のうち、アルファ核種濃度が低い廃棄物の相当量は浅地中処分が対象となる。TRU核種は浅地中環境で種々の化学形態をとるばかりではなく、土壌や岩石との相互作用も複数のメカニズムが関与しているとされている。このようなTRU核種の移行現象は、固液間相互作用として従来から用いられている単一の分配係数を用いるモデルでは十分に説明できない。本研究では、種々の土壌を対象としてネプツニウムの移行挙動をカラム実験で調べ、さらにカラム内移行メカニズム及び収着メカニズムを検討した。実験結果に基づき、移行現象を説明するための現象解析モデルを提案し、その適用性を検証した。
青柳 寿夫*; 北辻 章浩; 吉田 善行; 木原 壯林*
Analytica Chimica Acta, 538(1-2), p.283 - 289, 2005/05
被引用回数:15 パーセンタイル:41.62(Chemistry, Analytical)過塩素酸,硝酸及び硫酸溶液中の3, 4, 5及び6価ネプツニウムイオンの酸化還元挙動を、カラム電極を多段階に接続したフロー電解システムを用いて調べた。繊維状のグラッシーカーボンを作用極とするカラム電極を用いると、Np(III)/(IV)あるいはNp(V)/(VI)イオンの可逆な酸化還元のみならず、従来グラッシーカーボン電極や白金電極では観測できなかったNp(V)/(IV)あるいはNp(V)/(III)イオンの非可逆な酸化還元過程についても、電流-電位関係曲線を観測できることがわかった。カラム電極電解法によると、完全非可逆な酸化還元においてもクーロメトリックな電解を達成でき、溶液中のイオン濃度の定量が可能となる。取得したネプツニウムイオンのカラム電極電解データに基づき、種々の原子価のネプツニウムイオンを迅速に調製する方法を開発した。また、多段階フロー電解システムを用いた電量分析により、ネプツニウムイオンの原子価ごとの定量が可能であることを明らかにし、硝酸溶液中のネプツニウムイオンの定量分析に適用した。
佐伯 正克
日本結晶学会誌, 46(6), p.415 - 420, 2004/12
まず、ネプツニウムの化学に関し、3価から7価の全ての原子価状態における化合物の概要とメスバウアーパラメータのうち、異性体シフトに関し解説した。次いで、5価及び6価ネプツニウム(ネプツニル)化合物の構造と異性体シフトの相関に関して解説した。
荒井 康夫; Pillon, S.*
Proceedings of International Conference ATALANTE 2004 Advances for Future Nuclear Fuel Cycles (CD-ROM), 9 Pages, 2004/06
日本及びフランスにおけるこれまでのMA核変換用燃料に関する研究をレビューして、今後の研究課題について議論した論文である。ADSに代表される専用システムに用いる燃料,FBRの炉心燃料に少量のMAを混入させた燃料,FBRの炉心燃料とは別に高濃度のMAを含むターゲットとして用いる燃料それぞれについて、両国で実施してきた製造,物性,照射及び再処理研究から導かれた結果と国際協力を含めて進行中,計画中の試験について幅広く紹介する。
佐伯 正克
JAERI-Review 2004-011, 54 Pages, 2004/03
本総説は、筆者が関係した実験研究のうちから、放射性ヨウ素,トリチウム及びネプツニウムに関する研究成果をまとめたものである。ヨウ素の放射化学的研究では、多くの実験結果を総合的に判断し、放射性有機ヨウ素の生成機構を解明した過程を詳細に論じた。この生成機構に基づき、原子炉事故時における有機ヨウ素の生成の可能性等を検討した結果にも言及した。トリチウムに関する研究については、市販トリチウムの水素同位体組成分析,トリチウムの物質中での存在状態と拡散挙動,トリチウムの物質表面での吸着・脱離挙動、について研究成果を簡潔にまとめた。ネプツニウムに関する研究では、Npメスバウア分光で得た異性体シフトとネプツニウムの構造について、及びネプツニウム(VI)の水酸化物について述べた。
佐伯 正克
第5版実験化学講座22; 金属錯体・遷移金属クラスター, p.200 - 209, 2004/03
第5版・実験化学講座・第22巻「金属錯体・クラスター」の2章24節「希土類金属(アクチニド)錯体」に対して依頼された原稿である。内容は、アクチニド元素の錯体合成に対する一般的注意,6種類のウラン6価の錯体の合成法及びその性質,二酸化ネプツニウムからのネプツニウム5及び6価貯蔵液の調整法,11種類のネプツニウム5価錯体及び1種類の7価錯体の合成法及びその性質に対する解説である。
佐伯 正克; 中田 正美; 北澤 孝史*
KURRI-KR-106, p.38 - 42, 2004/03
これまでに蓄積されたネプツニウム化合物の構造に関するデータと、Npメスバウアスペクトルの異性体シフトの間に存在する相関関係を、種々の角度から検討した。6価化合物については、ネプツニウムに配位する全配位子との平均結合距離と強い相関があるとされていたが、ネプツニル基を含む化合物について、酸素のみが配位している場合には、ネプツニル基のNp-O距離との相関のほうがより強いことを、広い結合距離にわたって明らかにした。しかし、窒素やフッ素が配位した化合物の場合には、この相関から外れることも見いだし、配位元素の電気陰性度による説明を試みたが、十分な結果は得られなかった。5価化合物の場合には、今回見いだした相関は成立しない。今後、5f電子の挙動をより定量的に議論する必要がある。
峯尾 英章; 朝倉 俊英; 宝徳 忍; 伴 康俊; 森田 泰治
Proceedings of GLOBAL2003 Atoms for Prosperity; Updating Eisenhower's Global Vision for Nuclear Energy (CD-ROM), p.1250 - 1255, 2003/11
次世代核燃料サイクルのための高度化湿式再処理プロセスを提案した。本プロセスの枢要な要素技術は、ヨウ素129分離,選択的Np(VI)還元によるNp分離及び高濃度硝酸による核分裂生成物、特にTcの分離,抽出クロマトグラフィーによるMAの分離、並びにCs/Srの分離である。溶解後のウランの分離はそれに続く抽出分離プロセスの必要容量を低減するために有効である。これらの技術のうち、NpのTBP中還元速度を測定した。その結果水相中での還元速度より小さいことがわかった。また、この結果に基づいて改良したフローシートを用いて使用済燃料試験を行った結果、90%のNpがU/Pu分配工程の手前で分離されることがわかった。
山口 徹治; 中山 真一
JAERI-Conf 2003-018, p.115 - 116, 2003/10
ベントナイト系材料内におけるNp(IV)の有効拡散係数を炭酸イオン共存系で、Pu(IV)の有効拡散係数をフルボ酸共存系で取得した。また、負に帯電した鉱物表面に対する、アクチニド元素の吸着を、アクチニド元素がおもに負電荷を持つ錯体として溶存している条件で調べた。これらの研究の結果は多様な深部地下環境下における核種移行挙動を評価するために用いられる。
田中 忠夫; 坂本 義昭; 澤田 博司; 小川 弘道
JAERI-Conf 2003-010, p.134 - 141, 2003/09
地層中における放射性核種の収着性及び移動性に及ぼす可溶性天然有機物の影響について研究した。本研究では、国際腐植物質学会から提供されているNordicフミン酸を共存させた条件下で、粉砕した花崗岩中におけるNp(V)及びAm(III)の移行実験を実施した。Npの場合、カラムからの破過曲線におけるNp濃度の経時変化及びカラム内を透過するNpの移行速度は、フミン酸の共存による影響を受けなかった。一方、Amの破過傾向は共存するフミン酸濃度によって影響を受けることがわかった。カラムシステムを透過するAmの移行は、フミン酸とAmの錯生成反応の非平衡状態を考慮した移行モデルを適用することによって説明できた。
田中 忠夫; 向井 雅之; 前田 敏克; 松本 潤子; 小川 弘道; 宗像 雅広; 木村 英雄; 馬場 恒孝; 藤根 幸雄
原子力eye, 49(2), p.76 - 79, 2003/02
原研が中国輻射防護研究院との共同研究プロジェクトとして実施した、アルファ核種を用いた野外核種移行試験の概要を紹介した。中国で実施した3年間にわたる野外核種移行試験からアルファ核種などの放射性核種に対して実地下環境での移行データを取得した。その結果、天然の地層の持つ大きな移行抑止効果を世界で初めて定量的に示すことができた。また、計算結果と野外試験結果の比較によって、原研で開発した浅地中処分安全評価コードGSA-GCLの天然バリアモデルの妥当性を検証できた。
佐伯 正克
JAERI-Review 2002-040, 23 Pages, 2003/01
Krot教授は、当時の先端基礎研究センター・アクチノイドメスバウア分光研究グループの招聘に応じ、1997年1月16日(木曜日)から1997年2月28日(金曜日)までの45日間、日本原子力研究所・東海研究所に滞在した。この間に、多くのメモを作成し、当時のアクチノイドメスバウア分光研究グループに残して下さった。これは、それらのメモをまとめたものである。内容は多岐にわたり、実験室におけるネプツニウムの回収再利用法,滞在期間中に合成した化合物の合成法の記録,それらの化合物からのネプツニウムの回収再利用法,合成しやすいネプツニウム3,6,7価の化合物に関する合成法等である。また、Krot教授が滞在期中に、主に著者と交わした討論内容要約をまとめたものも加えた。
山口 徹治; 中山 真一; 岡本 久人
Radiochimica Acta, 90(12), p.863 - 868, 2003/01
被引用回数:4 パーセンタイル:29.25(Chemistry, Inorganic & Nuclear)地層処分場から漏えいした超ウラン元素が亀裂性の母岩材内を地下水によって移行するとき、岩石マトリクス内への拡散とそれに伴う鉱物表面への吸着により、その移行が著しく遅延されると期待される。この効果を安全評価に取り入れるためには、健全な岩石内における超ウラン元素の拡散のしくみを明らかにしなければならない。そこで、稲田花崗岩内におけるNpとPuの拡散を透過法で調べた。深地下を想定して、低酸素濃度かつ炭酸イオンが共存する条件、すなわちNpとPuが炭酸錯体として溶存する条件で実験を行った。Npの有効拡散係数として(4.41.1)10ms、Puについて(2.00.6)10msが得られた。これらの元素は岩石内において、細孔拡散モデルに調和的な拡散挙動をとることが明らかになった。
中本 忠宏*; 中田 正美; 中村 彰夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.102 - 105, 2002/11
幾つかの一価ネプツニル錯体の磁気的性質を、磁化測定及びNp-メスバウア分光法を用いて調べた。粉末試料の磁化測定の結果、ギ酸アンモニウム塩(NH)[NpO(OCH)](1)は2-300Kの温度範囲で常磁性体,また一水和ギ酸塩[NpO(OCH)(HO)](2)は12K以下で強磁性体になることがわかった。メスバウアの結果は、(1)が5.3K及び20Kで常磁性緩和を示すのに対して、(2)は5.3K及びT(=12K)以上においても、良く分離した磁気的微細構造による分裂スペクトルを示す。これらのスペクトルをネプツニル(O=Np=O)結合軸方向に束縛されたアイジング磁石的挙動によって生じる内部磁場を仮定して解析することができた。また粉末試料の磁化率データを、5f電子配置の基底L-S状態(H)の一軸性配位子場による分裂を考慮に入れて、矛盾なく説明できることを明らかにした。また、六水和フタル酸塩(NpO)(OC)CH6HOの特異な磁気的挙動についても報告する。
朝倉 俊英; 内山 軍蔵; 星 陽崇*; Wei, Y.*; 熊谷 幹郎*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.340 - 342, 2002/11
カーボン繊維カラム電極を備えた、フロー型電解セルを用いて、テクネチウム,ネプツニウム,ウランの還元について検討した。3mol硝酸中+0.3V vs Ag/AgClの電位で、Np(VI)をNp(V)に還元できた。3mol硝酸中、-0.3V vs Ag/AgClの電位で、Np,Tc共存のもと、ウラン(VI)をウラン(IV)に定量的に電解できた。Tcの還元挙動については、なお、検討が必要である。